まるでロッドケースとボストンバッグが一体となったような唯一無二のクイバー。
LEELでの数多くの欧州メーカーのクイバースタイルの取り扱いによって得られた知見を基に、日本でのカープフィッシング、投げ釣り、その他様々な釣りに汎用性を持って使えるクイバータイプロッドケースの開発に着手したのは、さかのぼること数年前。ハードな使用でロッドを完全に保護する必要のある船釣りや磯釣りはさておき、車から釣り場までいかに多くのロッドをまとめて、なおかつready to useな状態で持ち運べるかが命題となる多くのショアの釣りにおいて、クイバースタイルのロッドケースは大きなアドバンテージを持っていながら今まで日本メーカーの多くがこれを無視してきた。
カープフィッシングの流行によりクイバースタイルのロッドケースというものが徐々に認知されつつある中、単純に欧州のクイバースタイルロッドケースを模倣するのではなく、日本の釣り事情に合った、ジャパニーズスタイルのクイバーを創りたい…そんな想いから始まったプロジェクトだったが、圧倒的にホールドオールスタイルのロッドケースがシェアを占める中、この想いを形にする縫製工場探しは難航した。
ようやく出来上がったこのクイバースタイルロッドケースは、次のようなコンセプトで作られている。
1.仕舞寸法が短めの竿が多い日本では、クイバーの適正全長は100cm。
これは、クイバーはそもそもロッドは外に取りつけロッドケースよりも長いロッドを格納できるのだが、あまりにもロッドに対してロッドケースが短いとバランスが悪く運搬が不快になる。従って、欧州のクイバーは12ftや13ftのカープロッドの仕舞、180~200cmに対応するため全長は120cm程度が多く、中には150cmというものも。しかし、クイバーの利点とは、そもそもホールドオールタイプに比べて軽量かつコンパクトで、ロッドの保護という点ではホールドオールに劣りながらも運搬中に磯場や船への積渡しなどが無いような釣りではより楽に多くのロッドを運べるのがメリット。ロッドケースはできるだけその存在を潜めるのがベストなのだ。だとすると、カープロッドでも多くは3ピースが好まれアンテロープなどの4ピースカープロッドも流通している日本において、他の投竿、ルアーロッド、その他の竿を見ても仕舞寸法が180cmなどといった竿を多く持ち運ぶ釣りはあまりない。平均仕舞寸法を150cmと考えると、クイバーは3分の2もあれば十分なので、自然とその全長は100cm程度となるのだ。そして実際、欧州のクイバーでも100cm程度のクイバーは、例えば英国KORUMの5ロッド/3ロッドクイバーなどが存在し、この全長でも12ft2ピースロッドにも対応は可能だ。そこでPOLE&LINE初となるクイバータイプロッドケースの全長は、100cmとすることとなった。
2.メイン収納部分は全開可能に、ここに竿を入れることも。
多くのクイバータイプロッドケースは、メイン収納部分は笠やテントなど長物を入れる為、ただの筒となっている。つまり全開することができずトップは巾着やあるいはオープンなままのものもある。しかし、日本の釣り事情を考慮すれば、傘やテントなどを持ち運ぶよりも圧倒的にこのメイン収納分には他の様々なもの、例えばロッドポッドや三脚、タックルボックスの一部、着替え、アンフッキングマット、そしてあるいは予備の竿を入れられる方が良い、とするアングラーが多いのではないだろうか。筒状だと、底に落ちてしまった荷物を取りだせず事実上長物しか収納できない。しかし、トップからサイドまで全開出来るジッパーを付ければ、あらゆるものを収納できる。取り出しも格段に楽になる。さらに、100cm以上のロッドも、トップ部分のジッパーを開けておけばまさに矢筒のように収納することができる。こうして、全開可能なジッパーを施すことが決まった。まさに、「ロッドケースバッグ」としてのスタイルがここに完成したのである。
3.マルチピースロッドに対応するための幅広、ワイド設計
欧州のクイバーは5本ロッドを収納できると謳いながら実際に竿を入れると竿尻格納部分がかなり窮屈、などということも多い。2ピースでなおかつグリップがスリムなカープロッドなら良いが、日本向けにはフルコルクグリップのルアーロッドや3ピース、4ピースといったマルチピースロッドを楽に収納できるよう幅広設計が安心だ。全長の割に幅が広くワイドなフォルムとすることになった理由である。
4.基本形は踏襲、バンクスティックポケットや全体を縛るベルト、ショルダーストラップや手持ちハンドルなど…
欧州のクイバーに標準装備となっている、バンクスティックポケット、全体を縛るストラップベルト、耐水性に優れた内部の裏生地、汚れや擦れに強いボトム部分などは同様に装備。これらの有用性はどんな状況でも揺るがないからだ。そして長時間の運搬でも疲れないパッド付きのショルダーストラップ、短時間の運搬に便利な手持ちハンドルを装備。また、ショルダーストラップは、投竿等リールシートが高い位置にあり、荷物の重心が高くなってもロッドケースが寝てしまわない様なバランス設計となっている。
特徴
■最大5本の竿とリールを外付け、さらに必要に応じメイン収納部分に予備竿も格納できる大容量クイバータイプ”ロッドケースバッグ”
■日本で一般的な仕舞寸法150cm程度を想定した全長100cm、最大180cmオーバーの仕舞寸法にも対応
■カープフィッシングはもとより、投げ釣り、堤防釣り、ルアー釣りなど携行性を重視する様々な釣りに対応
■長物以外でもあらゆるものを収納可能な全開ジッパー付きメイン収納部。ジッパーは開けやすいYKK大型タイプ。
■三脚やバンクスティックを収納できるフロントポケット
■マルチピースロッドやフルコルクグリップのロッドも楽に収納できる幅広設計
■丈夫なクイバーの定番生地、680デニール採用、裏側は防水加工
■汚れや擦れに強い強化生地をボトムと竿尻格納部に採用。
■荷物の量に応じてロッドケースを締めることのできるストラップベルト2組を装備
■ロッドを個々にしっかり留めることのできる5つのベルクロ
■シルバーのPOLE&LINEロゴ刺繍とどんな釣りにもよく映えるブラックカラーボディによる飽きの来ないデザイン
■肉厚なショルダーストラップと手持ちハンドルで、肩掛け、手持ちのいずれにも快適に対応
■荷物の重心が高くなっても快適に肩掛け可能なバランス設計・ショルダーストラップポジション
サイズ:全長100cm 横幅33cm